合成母音
合成母音、または複合母音と言ったりもしますが、これは、その名のとおり、母音の組み合わせで成り立っています。合成母音があることで、より複雑な音の表現が可能になります。組み合わせとしては、以下の11個があります。
●ㅔ (e):
「ㅓ」と「ㅣ」が組み合わさったもので、「エ」と発音します。
例:세수(セス)- 洗顔
●ㅐ (e):
「ㅏ」と「ㅣ」が組み合わさったもので、「エ」と発音します。
例:노래(ノレ)- 歌
●ㅖ (ye):
「ㅕ」と「ㅣ」が組み合わさったもので、「イェ」と発音します。
例:시계(セス)- 洗顔
●ㅒ (ye):
「ㅑ」と「ㅣ」が組み合わさったもので、「イェ」と発音します。
例:얘기(イェギ)- 話
●ㅘ (wa):
「ㅗ」と「ㅏ」が組み合わさったもので、「ワ」と発音します。
例:화가(ファガ)- 画家
●ㅟ (wi):
「ㅜ」と「ㅣ」が組み合わさったもので、「ウィ」と発音します。
例:취미(チュィミ)- 趣味
●ㅢ (wi):
「ㅡ」と「ㅣ」が組み合わさったもので、「ウィ」と発音します。
例:의자(ウィジャ)- 椅子
●ㅚ (we):
「ㅗ」と「ㅣ」が組み合わさったもので、「ウェ」と発音します。
例:교회(キョフェ)- 教会
●ㅞ (we):
「ㅜ」と「ㅔ」が組み合わさったもので、「ウェ」と発音します。
例:스웨터(スウェトー)- セーター
●ㅙ (we):
「ㅗ」と「ㅐ」が組み合わさったもので、「ウェ」と発音します。
例:왜(ウェ)- なぜ
●ㅝ (wo):
「ㅜ」と「ㅓ」が組み合わさったもので、「ウォ」と発音します。
例:뭐(ムォ)- 何
以上、11個の合成母音を見ていきましたが、同じ発音の複合母音があることに気づきますよね?そう、以下の組み合わせです。
ㅐ、ㅔ:e(エ)
ㅖ、ㅒ:ye(イェ)
ㅟ、ㅢ:wi(ウィ)
ㅚ、ㅙ、ㅞ:we(ウェ)
便宜上、日本語のカタカナ表記は同じ発音で書いていますが、実はそれぞれの発音は、発音する時の口の形などが微妙に違ったりします。ですが、日本人にとって、これを正確に発音したり、聞き取ることはかなり難しいです。ただ、そこまで心配する必要はありません。正直、日本人でこれらを明確に区別して発音している人はほとんどいませんし、そこまでこだわらなくても、基本的に通じますので、発音に多少、違いがあるんだな、くらいの認識で大丈夫です。
パッチム
次に、パッチムについて見ていきましょう。パッチムとは、最後の音を表す文字のことで、韓国語で받침と書きます。これは、받치다(パッチダ:支える)という動詞が名詞になったものです。子音+母音の下につき、下から支えるような形になっているので、パッチムと呼ばれています。パッチムに使われる文字は、単体の子音、または子音が組み合わさったもの(二重パッチム)になります。パッチムの読み方ですが、子音が使われているので、基本読み方も子音とほとんど同じです。
たとえば、감(カㇺ:柿)という単語がありますが、これを詳しく見ると、以下のように、子音+母音+パッチムで構成されています。そして、子音・母音・パッチムそれぞれの音を合わせてカㇺ(kam)と発音します。日本語でカㇺと書きましたが、mの音はムではなく、小さいㇺです。英語のcomeを発音する時のㇺだと思えば分かりやすいと思います。
それでは、上の要領で、以下の単語を発音してみましょう。
①목 ⇒ m + o + k ⇒ mok(モㇰ:首)
②산 ⇒ s + a + n ⇒ san(サン:山)
③곧 ⇒ k + o + t ⇒ kot(コッ:すぐ)
④팔 ⇒ p + a + r ⇒ par(パㇽ:腕)
⑤입 ⇒ i + p ⇒ ip(イㇷ゚:口)
⑥강 ⇒ k + a + ng ⇒ kang(カン:川)
次に二重パッチムの発音ですが、これは、基本的にハングル早見表に載っている子音の早い方のパッチムを読めば良いのですが、例外もいくつかあるのが二重パッチムの難しい所です。それでは、一つ一つ見ていきましょう。
●ㄳ (ks):
「ㄱ」と「ㅅ」が組み合わさったもので、「ㄱ」の発音をします。
例: 몫 (モㇰ) - 分け前、役割
●ㄵ (nch):
「ㄴ」と「ㅈ」が組み合わさったもので、「ㄴ」の発音をします。
例: 앉다 (モㇰ) - 座る
●ㄶ (nh):
「ㄴ」と「ㅎ」が組み合わさったもので、「ㄴ」の発音をします。
例: 많다 (マンタ) - 多い
●ㄺ (rk):
「ㄹ」と「ㄱ」が組み合わさったもので、「ㄱ」の発音をします。
例: 읽다 (イㇰタ) - 読む
●ㄻ (rm):
「ㄹ」と「ㅁ」が組み合わさったもので、「ㄹ」の発音をします。
例: 젊다 (チョㇺタ) - 若い
●ㄼ (rp):
「ㄹ」と「ㅂ」が組み合わさったもので、「ㄹ」の発音をします。ただし、「밟다」など、例外もあります。
例: 넓다 (ノㇽタ) - 広い
●ㄽ (rs):
「ㄹ」と「ㅅ」が組み合わさったもので、「ㄹ」の発音をします。
例: 외곬 (ウェゴㇽ) - ひたむきに、一途に
●ㄾ (rt):
「ㄹ」と「ㅌ」が組み合わさったもので、「ㄹ」の発音をします。
例: 핥다 (ハㇽタ) - 舐める
●ㄿ (rp):
「ㄹ」と「ㅍ」が組み合わさったもので、「ㅍ」の発音をします。
例: 읊다 (ウㇷ゚タ) - 詠む
●ㅀ (rh):
「ㄹ」と「ㅎ」が組み合わさったもので、「ㄹ」の発音をします。
例: 싫다 (シㇽタ) - 嫌だ
●ㅄ (ps):
「ㅂ」と「ㅅ」が組み合わさったもので、「ㅂ」の発音をします。
例: 없다 (オㇷ゚タ) - ない
いかがでしょうか?合成母音やパッチㇺはハングルの構成要素の基礎なので、ぜひしっかり習得していきましょう。次回は、発音の変化について勉強します!
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